「やりたいことを見つけたい」と思っても、どこから始めればよいのか分からないことがあります。自己分析をしてみても答えが出ない。好きなことを書き出しても仕事につながらない。求人情報を見ても、自分に合うものが分からない。そうした状態になると、やりたいこと探しそのものが苦しくなっていきます。
そのようなときは、やりたいことを一つの方法だけで探そうとしないことが大切です。やりたいことは、内面から探す方法、職種から探す方法、肩書きから探す方法、表現方法から探す方法を組み合わせることで見つかりやすくなります。
やりたいこと探しには複数のアプローチがある
やりたいことを探す方法は、一つではありません。内面から探す人もいれば、職種を見て気づく人もいます。肩書きから「これからどのように活動していくか」という方向性が見える人もいれば、表現方法から「これだ」と感じる人もいます。
理由は、人によって物事の捉え方や、見えやすいものが違うからです。自分の内面が先に言葉になる人もいれば、具体的な職種を見たときに初めて自分の内面に気づく人もいます。たとえば、「文章を書きたい」と思っていた人が、ライターやブロガーという職種を知って方向性が見えることがあります。逆に、「ライター」という職種を見てから、自分は考えを文章で整理したかったのだと気づく場合もあります。
やりたいこと探しで大切なのは、順番にこだわりすぎないことです。内面を言語化してから職種を探してもよいですし、職種を見ながら内面を整理してもよいです。肩書きを考える中で、自分のこれからの方向性がテーマとして見えてくることもあります。
やりたいことは、内側からだけでなく、外側の選択肢を見ながら発見されることもあるのです。
やりたいことを5つのアプローチ方法で見つける
やりたいことを見つけるには、内面から探す、職種から探す、肩書きから探す、表現方法から探す、小さく試しながら探すという5つのアプローチがあります。
アプローチ1:内面から探す
最初のアプローチは、内面から探す方法です。これは、自分の好きなこと、価値観、興味、不安、過去の経験、将来の目標などを言語化し、そこからやりたいことを見つける方法です。
内面から探す理由は、自分が何に納得するのかを知らないままでは、どの職種や活動を選んでも迷いやすいからです。たとえば、安定を重視する人と自由を重視する人では、同じ仕事でも感じ方が変わります。人に認められることを重視する人と、一人で深く取り組むことを重視する人でも、向いている活動は変わります。
内面から探す場合は、まず自分が今こだわっていることを書き出します。「好きなこと」「気になること」「嫌なこと」「不安なこと」「大切にしたいこと」「やってみたいこと」「過去に引っかかっていること」などを、できるだけそのまま言葉にします。
この過程で職業に結びつけなくても構いません。むしろ、無理に仕事に結びつけようとすると、本音が見えにくくなることがあります。まずは、自分の内面を見える状態にすることが重要です。そして、興味関心のあることの中から、やってみたいことを探っていきます。
内面から探す方法は、やりたいこと探しの土台を作るアプローチです。
アプローチ2:職種から探す
次のアプローチは、職種から探す方法です。これは、世の中にある職種を見ながら、「この職種は自分の内面を表現する手段になるだろうか」と問いかける方法です。
職種から探す理由は、職種にはすでに社会との接点があるからです。仕事としての役割、収入を得る仕組み、必要なスキル、働く場所などがある程度整っています。そのため、自分に合う職種が見つかれば、やりたいことを社会の中で形にしやすくなります。
たとえば、文章で考えを届けたいなら、ライター、編集者、ブロガー、記者などが候補になります。人と関わりながら支援したいなら、カウンセラー、講師、コーチ、福祉職などが候補になります。何かを作ることで表現したいなら、デザイナー、料理人、職人、エンジニアなどが候補になります。
職種を見るときは、条件だけで判断しないことが大切です。年収、安定性、求人の多さも重要ですが、それだけでは自分に合うかどうかは分かりません。職種の仕事内容を見ながら、「自分はこの役割で社会に関わりたいと思えるか」を確認していきます。
職種から探す方法は、やりたいことを社会で実行する形に近づけるアプローチです。
アプローチ3:肩書きから探す
職種でしっくりこない場合は、肩書きから探す方法があります。肩書きとは、社会に対して自分が掲げるテーマのようなものです。
この方法が有効なのは、既存の職種だけでは自分の内面を表現しきれない場合です。たとえば、「料理人」ではなく「家庭料理研究家」、「ライター」ではなく「暮らしの文章を書く人」、「研究職」ではなく「在野研究者」というように、肩書きによって自分の活動テーマが明確になることがあります。
肩書きから探す場合は、「自分は何をテーマに活動したいのか」を考えます。対象は、人、物、自然、仕組み、社会問題、暮らし、表現、趣味など何でも構いません。そこに自分の関心や価値観が強く向いているなら、肩書きとして掲げることができます。
ただし、肩書きは名乗るだけでは始まりにすぎません。肩書きを機能させるには、行動が必要です。発信する、作る、調べる、教える、記録する、販売する、誰かに届ける。こうした活動が積み重なることで、肩書きは社会との接点を持ち始めます。
その過程で職業にできるように働きかけます。
肩書きから探す方法は、自分のテーマを先に決めて、そこから活動していくアプローチです。
アプローチ4:表現方法から探す
やりたいことは、表現方法から探すこともできます。これは、「自分は何をしたいか」ではなく、「どのように表現したいか」から考える方法です。
たとえば、文章で表現したい人は、ライター、ブロガー、作家、編集者などに関心を持つかもしれません。絵や写真で表現したい人は、イラストレーター、写真家、デザイナーなどに向いているかもしれません。このように、「どのように表現したいか」から探すと、職種名だけでは見えなかった共通点が見えてきます。
たとえば、体を使って表現したい人は、スポーツ、ダンス、演技、武道などに惹かれるかもしれません。人との関わりで表現したい人は、教育、カウンセリング、接客、営業、支援活動などが候補になります。ライターとブロガーとエッセイストは違う言葉ですが、どれも「記述言語で表現する」という点でつながっています。イラストレーターと漫画家とグラフィックデザイナーも違う職種ですが、どれも「静止画で表現する」という点でつながっています。
このように表現方法から見ると、今自分が本当に求めているアプローチは特定の職種や肩書きではなく、表現の仕方そのものだったと気づくことがあります。
そして、見つかった表現方法で自己表現していきます。趣味レベルまでものが出来上がったら肩書きを名乗り、職業にできるように活動していきます。
表現方法から探す方法は、自分に合う職種や肩書きを広く見つけるためのアプローチです。
アプローチ5:小さく試しながら探す
最後のアプローチは、試しながら探す方法です。やりたいことは、考えるだけでは見つかりません。実際に少し動いてみることで、自分に合うかどうかが分かります。
たとえば、文章に興味があるなら、ブログやnoteに短い記事を書いてみます。絵に興味があるなら、SNSに作品を投稿してみます。人に教えることに興味があるなら、身近な人に説明したり、小さな講座を作ってみたりします。料理に興味があるなら、レシピを記録して誰かに食べてもらうこともできます。
小さく試すと、「これは思ったより楽しい」「これは続かなかった」「これは人から反応がある」「これは自分の内面に合っている」といった感覚が得られます。この感覚は、ただ考えているだけでは分かりません。
重要なのは、最初から正解を選ぼうとしないことです。仮に選び、試して、違和感があれば他を試す。この繰り返しによって、やりたいことは見えてきます。
小さく試す方法は、やりたいことを現実の行動に変えるアプローチです。
複数のアプローチを試す
また、どれか一つだけで答えを出そうとすると、行き詰まりやすくなります。自己分析をして内面から探す。それで見つからないなら職種を見てみる。職種でしっくりこないなら肩書きを考える。肩書きも見つからないなら、表現方法から探す。気になるものが出てきたら、小さく試してみる。それでも見つからなかった場合は、これまでのアプローチに再チャレンジする。
このように複数のアプローチを行き来することで、やりたいことは見えやすくなります。
まとめ
やりたいことを見つける方法は、一つではありません。内面から探す方法、職種から探す方法、肩書きから探す方法、表現方法から探す方法、小さく試す方法があります。
いきなり見つかるものではありません。自分の内面を見つめ、職種を知り、肩書きを考え、表現方法を探り、小さく試していく中で、少しずつ形になっていくものと捉え探しています。大切なのは、最初から正解を決めようと焦らずに、複数のアプローチを使いながら、自分に合う道を探し続けることです。
- やりたいこと探しには複数のアプローチがある
- 内面から探すと、自分の基準が見えてくる
- 職種から探すと、社会での役割として具体化しやすい
- 肩書きから探すと、自分のテーマを活動にしやすい
- 表現方法から探すと、職種名に縛られず選択肢が広がる
- 小さく試すことで、自分に合うかどうかが分かる。












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