「これからの人生で、何をテーマにして生きていけばよいのか分からない」と感じていないでしょうか。
若い頃は、学校、就職、結婚、仕事、家族、収入など、ある程度決められた流れの中で人生を考えることが多いものです。しかし、ある程度年齢を重ねたり、人生の転機を迎えたりすると、「これから自分は何を大切にして生きていくのか」という問いが出てくることがあります。
そのときに必要になるのが、人生のテーマです。
人生のテーマとは、壮大な夢や特別な使命のことだけではありません。自分がこれから関わっていきたいこと、考え続けたいこと、表現していきたいこと、社会に届けたいことを表す、自分自身の活動の軸です。
本記事では、これから始める人生のテーマをつくるために、内面を言語化し、興味や経験を整理し、それを活動や肩書きとして、つなげていく方法を解説します。これを読むことで、「自分はこれから何を軸にして動けばよいのか」を考える手がかりが見えてきます。
人生のテーマは、どこかから見つけるものではなく、自分の内面を言葉にし、行動しながらつくっていくものです。
人生のテーマとは何か
人生のテーマとは、自分がこれから継続して関わっていきたい対象や考え方のことです。
人はただ毎日を過ごしているだけでは、自分がどこへ向かっているのか分からなくなることがあるからです。仕事、生活、趣味、人間関係、学び、自己表現などがバラバラに存在していると、「結局、自分は何をしたいのか」が見えにくくなります。そこで、自分の中にある興味や価値観を一本の軸として整理することで、行動の方向性が見えやすくなります。
たとえば、「健康的に暮らすこと」「文章で考えを整理すること」「日本食を見直すこと」「地域の暮らしを考えること」「絵で世界観を表現すること」「読書を通じて人生を考えること」なども、人生のテーマになります。大切なのは、それが他人から見て立派かどうかではありません。自分が継続して考えたい、関わりたい、表現したいと思えるかどうかです。
人生のテーマがあると、日々の行動に意味が生まれます。ただ本を読むだけでも、自分のテーマに関係する視点で読めるようになります。ただ文章を書く場合も、自分のテーマを深めるための文章になります。ただ楽しむのではなく、自分の生き方を形にする活動になります。
つまり、人生のテーマとは、人生を一気に変える魔法の言葉以外に、これからの自分自身の行動に意味を与えるための軸です。
人生のテーマは最初から完成していなくてよい
人生のテーマは、最初から完璧に決める必要はありません。
なぜなら、自分自身の内面も、興味の対象も、実際に行動してみないと分からない部分が多いからです。頭の中で「これを人生のテーマにしよう」と決めても、実際に続けてみると違和感が出ることがあります。逆に、最初は何となく気になっていただけのことが、続けていくうちに大きなテーマへ育つこともあります。
たとえば、最初は「文章を書くことが好き」という程度だったものが、続けていくうちに「自分の経験を言葉にして人の役に立てたい」というテーマになることがあります。あるいは、「食事に気をつけたい」という関心が、「日本食や生活習慣を通じて健康を考える」というテーマに広がることもあります。趣味として始めた絵や写真、読書、運動、研究が、やがて人生のテーマになることもあります。
ここで大切なのは、最初から大きな言葉にしすぎないことです。「人生を変える」「社会を救う」「大きな成果を出す」といった言葉にすると、かえって動けなくなる場合があります。最初は、「なぜか気になる」「少し続けてみたい」「自分にとって意味がありそう」という程度で十分です。
人生のテーマは、決めてから動くものではなく、動きながら少しずつ形になっていくものです。最初は仮のテーマでかまいません。仮で選び、試し、違和感があれば修正する。その繰り返しによって、自分に合ったテーマが見えてきます。
まず自分の内面を言語化する
人生のテーマをつくるには、まず自分の内面を言語化することが大切です。
なぜなら、人生のテーマは外側から与えられるものではなく、自分の内面から出てくるものだからです。自分が何に惹かれ、何に違和感を覚え、何を大切にしてきたのかが分からなければ、テーマも曖昧なままリアルに感じなくなります。
内面を言語化するときは、難しく考える必要はありません。まずは、今の自分が気になっていることを書き出してみます。
- 好きなこと
- 昔から気になっていること
- 何度も考えてしまうこと
- 人に伝えたいこと
- 違和感を覚えること
- 過去の経験から考えるようになったこと
- これから学びたいこと
- 生活の中で大切にしたいこと
- 社会に対して思うこと
- 自分が納得したいこと
こうしたものを並べていくと、自分の内面にある傾向が見えてきます。
たとえば、「健康」「食事」「生活習慣」「日本食」という言葉が多く出てくるなら、暮らしや食をテーマにできるかもしれません。「仕事」「自己表現」「職種」「肩書き」「やりたいこと」という言葉が多いなら、働き方や自己理解がテーマになるかもしれません。「読書」「文章」「考察」「内面」という言葉が出てくるなら、書くことや思考整理がテーマになる可能性があります。
重要なのは、きれいにまとめることではありません。まず自分の中にある言葉を外に出すことです。言葉にすることで、頭の中でぼんやりしていたものが見えるようになります。見えるようになると、選ぶことができます。選べるようになると、テーマにしていくことができます。
気になる対象を決める
人生のテーマをつくるには、自分が関わっていきたい対象を決めることも大切です。
理由は、テーマがあまりにも抽象的だと、何をすればよいのか分からなくなるからです。「幸せに生きたい」「自分らしく生きたい」「役に立ちたい」という言葉は大切ですが、それだけでは行動に移しにくいものです。そこで、具体的に関わる対象を決めることで、テーマが現実の活動に近づきます。
対象とは、人、物、自然、身体、食べ物、仕組み、地域、仕事、暮らし、文化、技術、社会問題など、自分が関心を持てるものです。
たとえば、「人」に関心があるなら、教育、支援、対話、カウンセリング、コーチングなどに広がる可能性があります。「食べ物」に関心があるなら、料理、栄養、日本食、家庭料理、食文化などがテーマになります。「身体」に関心があるなら、運動、武術、健康、姿勢、呼吸、習慣などがテーマになります。
ここで大切なのは、「一生これでいく」と決めすぎないことです。確かに理想ではありますが、大きすぎて決めることができない恐れがあります。まずは、今の自分が関わってみたい対象を一つ選びます。そして、その対象について調べる、書く、作る、話す、発信するなど、小さな行動を始めます。
人生のテーマは、対象を決めることで現実の行動に変わります。対象が決まると、「何を学ぶか」「何を書くか」「何を作るか」「誰に届けるか」が見えやすくなります。
表現方法を選ぶ
人生のテーマは、対象だけでなく、それをどのように表現するかによって形が変わります。
なぜなら、同じテーマでも、表現方法が違えば活動の形が変わるからです。たとえば、「健康」をテーマにしても、文章で発信する人もいれば、料理で表現する人もいます。動画で伝える人、運動を教える人、商品を作る人、研究する人もいます。
表現方法には、文章、絵、写真、動画、音声、料理、身体表現、対話、物づくり、研究、発信などがあります。自分に合った方法を選ぶことで、テーマは続けやすくなります。
たとえば、「日本食」をテーマにする場合でも、表現方法によって次のように変わります。
- 文章で日本食の考え方を書く
- 料理を作って発信する
- 写真で食卓を記録する
- 動画で調理方法を伝える
- 健康習慣として解説する
- 地域の食文化を調べる
- 家庭料理の記録を残す
同じテーマでも、どの表現方法を選ぶかで活動の印象は変わります。
人生のテーマをつくるときは、「何をテーマにするか」だけでなく、自分はどの表現方法なら続けられるのかを考えることが必要です。文章を書くことが無理なく自然なら文章でよいです。絵が得意なら絵でもよいです。話すことが得意なら音声や動画でもよいです。人と関わることが得意なら、教える、支援する、相談に乗るという形もあります。
テーマは内面から出てきますが、表現方法によって社会との接点が生まれます。つまり、人生のテーマは、内面と表現方法が重なったところで形になります。
肩書きにしてみる
人生のテーマが少し見えてきたら、それを肩書きにしてみるのも有効です。
なぜなら、肩書きにすることで、自分が何を掲げて活動する人なのかが分かりやすくなるからです。職種が「社会での役割」だとすれば、肩書きは「社会に対して自分が掲げるテーマ」のようなものです。
たとえば、次のような肩書きが考えられます。
- 暮らしの研究家
- 日本食ライフ研究家
- エッセイスト
- 自己表現ブロガー
- 在野研究者
- 生活習慣研究家
- 家庭料理研究家
これらは、必ずしも一般的な職種ではありません。しかし、自分が何をテーマにして活動しているのかを示す言葉になります。
もちろん、最初から肩書きを公表する必要はありません。まずは、自分の中で仮に名乗ってみるだけでも十分です。「自分は何の人なのか」と考えることで、活動の方向性が見えやすくなります。
たとえば、「自分は文章を書く人」だけだと広すぎます。しかし、「やりたいことを探す方法を書く人」とすれば、テーマが明確になります。「料理が好きな人」だけでは曖昧ですが、「家庭料理を通じて暮らしを考える人」とすれば、活動の軸が見えてきます。
肩書きは、人生のテーマを社会に見える形へ変えるための言葉になります。肩書きをつくることで、自分のテーマがより具体的になります。
小さく活動してテーマを育てる
人生のテーマは、考えるだけでなく、小さく活動することで育っていきます。
なぜなら、テーマが本当に自分に合っているかどうかは、実際に続けてみないと分からないからです。頭の中では魅力的に思えても、やってみると続かないことがあります。逆に、軽い気持ちで始めたことが、思った以上に深いテーマになることもあります。
小さく活動する方法は、いろいろあります。
- ブログに記事を書く
- noteに考察を投稿する
- SNSで短く発信する
- ノートに記録する
- 写真を撮って残す
- 作品を作る
- 人に話してみる
- 小さな講座を試す
- 関連する仕事や職種を調べる
最初から大きな活動にする必要はありません。むしろ、最初は小さく始めた方が続けやすくなります。大きく始めると、結果が出ないときに苦しくなります。しかし、小さく始めれば、試しながら修正できます。
テーマは、続ける中で深まります。最初は「健康について書く」だったものが、続けるうちに「日本食と生活習慣、日本を考える」になるかもしれません。
人生のテーマは、完成品のように決めるものではなく、活動しながら育てるものです。小さく始め、続けながら、自分に合う形へ整えていきましょう。
まとめ
人生のテーマは、自分がこれから継続して関わっていきたい対象や考え方です。それは、特別な才能や大きな使命がある人だけに必要なものではありません。これからの人生を、自分の納得できる形で進めていきたい人にとって、人生のテーマは行動の軸になります。
そして、人生のテーマは最初から完成していなくてよいです。最初は仮のテーマで構いません。気になる対象を選び、自分に合った表現方法で小さく活動しながら、少しずつ形にしていけばよいのです。
まずは、自分の内面を書き出してみてください。次に、気になる対象を一つ選びます。そして、それを文章、絵、料理、動画、対話、研究、配信など、自分に合う方法で表現してみましょう。必要であれば、この時に仮の肩書きをつくってみるのもよいです。
これから始める人生のテーマは、どこかに正解が用意されているものではありません。自分の内面を言葉にし、それを表現しながら、自分でつくっていくものです。
そのテーマが見えてくると、日々の行動はただの作業ではなくなります。文章も、仕事も、趣味も、配信も、自分の人生を形づくる活動へと変わっていきます。
要点
- 人生のテーマとは、継続して関わっていきたい対象や考え方、表現の方法
- 最初から完璧に決める必要はない
- 内面を言語化すると、テーマの候補が見えてくる
- 気になる対象を決めると、行動に移しやすくなる
- 表現方法を選ぶことで、社会との接点が生まれる
- 肩書きにすると、自分が掲げるテーマが明確になる
- 人生のテーマは、小さく活動しながら育てていくもの










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