「やりたいこと」が分からないと感じているとき、無理に「やりたいこと」という言葉だけで考え続けると、かえって答えが見えにくくなることがあります。
なぜなら、「やりたいこと」という言葉は便利な反面、意味の幅が広すぎるからです。
- 好きなことなのか。
- 達成したいことなのか。
- 人生で果たしたいことなのか。
- 誰かに勝ちたいことなのか。
- それとも、ただ一度は挑戦してみたいことなのか。
これらはすべて「やりたいこと」に含まれますが、内面の動きは少しずつ違います。
そこで本記事では、「やりたいこと」を次の言葉に言い換えて考えていきます。
- 達成したいこと
- 望むこと
- 果たしたいこと
- 人生の終着点
- 挑戦したいこと
- 野望
- 勝負したいこと
同じ「やりたいこと」でも、どの言葉に置き換えるかによって、自分の内面のどこが反応しているのかが見えやすくなります。
「やりたいこと」が分からないときは、言葉を変えて問い直すことが有効です。言い換えることで、自分が本当に求めているものが、少しずつ明確になります。
やりたいことが分からない原因は、言葉が大きすぎるから
やりたいことが分からなくなる原因の一つは、「やりたいこと」という言葉だけで考えてしまうことです。
「やりたいこと」と聞かれると、多くの人は人生を変えるような大きな答えを探します。仕事、夢、天職、生きがい、収入、社会貢献、自己実現など、いろいろな意味を一つの言葉に詰め込んで考えてしまいます。
すると、頭の中で問いが大きくなりすぎます。
- 「自分は何がしたいのか」
- 「何を仕事にすればよいのか」
- 「人生で何を成し遂げたいのか」
- 「本当にこれでいいのか」
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このように考え始めると、答えを出す前に疲れてしまいます。
そして、やりたいことを決める判断をする内面は一つだけではありません。そこには、好きなこと、価値観、目標、過去の経験、欲、挑戦心、不安、承認されたい気持ちなど、複数の内面が関わっています。
だからこそ、「やりたいこと」という言葉だけで考え続けるのではなく、別の言葉に言い換えて、自分の内面を細かく見ていくことが必要です。
やりたいことが分からないのは、意志が弱いからではありません。
問いの言葉の意味の幅が広すぎるため、自分の内面を正確に捉えられていないだけかもしれないのです。
「やりたいこと」を言い換える
やりたいことを、
- 達成したいこと
- 望むこと
- 果たしたいこと
- 人生の終着点
- 挑戦したいこと
- 野望
- 勝負したいこと
の7つに言い換えて考えていきます。
「達成したいこと」は、目標や成果に反応している
「やりたいこと」を「達成したいこと」と言い換えると、目標や成果に意識が向きます。
達成したいこととは、「ここまで行きたい」「これを成し遂げたい」「この結果を出したい」という気持ちです。
これは、夢や目標、努力、成長、成果に関係する言葉です。
たとえば、次のようなものが該当します。
- 資格を取る
- 本を出版する
- ブログで月100万円稼ぐ
- 大会で入賞する
- 作品を完成させる
- 転職を成功させる
- 自分の商品を作る
この言い換えが向いているのは、「何かを積み上げたい」「結果を出したい」「成長を確認したい」という内面が強い人です。
達成したいこととして考えると、やりたいことはかなり具体的になります。
なぜなら、達成にはゴールがあるからです。
「絵を描きたい」だけでは曖昧でも、「1年以内にポートフォリオを作る」と言い換えると行動が見えます。
「文章を書きたい」だけでは漠然としていても、「ブログ記事を100本書く」と言えば、やることが見えてきます。
一方で、達成したいことばかりで考えると、成果が出ないと苦しくなることもあります。達成できたかどうかで自分を判断しすぎると、途中の学びや変化を見落とすからです。
そのため、「達成したいこと」は、やりたいことを行動に変えるときに有効です。ただし、最初の動機を探すときは、「なぜそれを達成したいのか」まで見た方がよいでしょう。
「望むこと」は、安心・理想・生活感に反応している
「やりたいこと」を「望むこと」と言い換えると、理想の状態や生活への願いが見えてきます。
望むこととは、「こうなったらいい」「こういう状態で生きたい」「こういう毎日を送りたい」という気持ちです。達成したいことよりも、少し柔らかく、状態や環境に近い言葉です。
たとえば、次のようなものです。
- 自分のペースで働きたい
- 人間関係のストレスを減らしたい
- 家で仕事をしたい
- 好きなことに時間を使いたい
- 安心して暮らしたい
- 家族との時間を増やしたい
- 無理なく続けられる仕事をしたい
この言い換えが向いているのは、「何を成し遂げたいか」よりも、「どのような状態で生きたいか」を重視している人です。
やりたいことを考えるとき、つい大きな夢や派手な目標を探してしまうことがあります。しかし本当は、「静かに働きたい」「自分の時間を守りたい」「生活を整えたい」という望みが中心にある場合もあります。
この場合、無理に野心的な目標を掲げる必要はありません。自分が望む状態を実現できる職種や働き方を探せばよいのです。
たとえば、「自分のペースで働きたい」という望みが強いなら、在宅ワーク、個人ブログ、ライター、ハンドメイド販売、動画編集、デザインなどが候補になります。「人と深く関わりたい」という望みが強いなら、カウンセリング、教育、福祉、コーチング、接客などが候補になるでしょう。
「望むこと」は、やりたいことの土台になります。自分がどのような状態を望んでいるのかが分かると、職種や肩書きも選びやすくなります。
「果たしたいこと」は、責任感や使命感に反応している
「やりたいこと」を「果たしたいこと」と言い換えると、責任感や使命感が見えてきます。
果たしたいこととは、「自分がやるべきだと思うこと」「これだけは担いたいこと」「誰かのために役割を果たしたいこと」です。
これは、価値観や使命感に近い言葉です。
たとえば、次のようなものです。
- 家族を支えたい
- 困っている人の力になりたい
- 地域に貢献したい
- 過去の経験を誰かのために活かしたい
- 自分と同じ悩みを持つ人を助けたい
- 次の世代に知識を伝えたい
- 社会に必要な情報を届けたい
この言い換えが向いているのは、「好きだからやる」だけではなく、「これは自分がやる意味がある」と感じる人です。
たとえば、介護、看護、教育、福祉、医療、心理支援、防災、地域活動などは、「果たしたいこと」と相性がよい分野です。また、ブログやライターでも、自分の過去の経験を記事にし、同じ悩みを持つ人に届けるなら、それは「果たしたいこと」に近くなります。
「果たしたいこと」は、行動を長く支える力になります。なぜなら、自分だけの満足ではなく、誰かに対する意味が含まれているからです。
ただし、注意点もあります。
責任感が強すぎると、自分を追い込みやすくなります。「果たさなければならない」と感じすぎると、やりたいことが義務になってしまうのです。
そのため、「果たしたいこと」を考えるときは、自分の心が納得しているか、確認する必要があります。誰かのためでありながら、自分の内面も納得していること。
そこに、続けられるやりたいことが見えてきます。
「人生の終着点」は、最終的にどうありたいかを示す
「やりたいこと」を「人生の終着点」と言い換えると、最終的にどう生きたいのかが見えてきます。
人生の終着点とは、「最後にこういう人生だったと思いたい」「ここに向かって生きていたい」という方向性です。
これは、長期的な方向性を表す、深い意味を持つ言葉です。
たとえば、次のようなものがあります。
- 自分の表現を残したい
- 後悔の少ない人生にしたい
- 自分の経験を誰かに渡したい
- 好きなことを続けた人生にしたい
- 自由に働いた人生にしたい
- 何かを作り続けた人生にしたい
- 自分なりの思想や作品を残したい
この言葉は、日々の行動よりも人生全体の方向を考えるときに役立ちます。
たとえば、「ブログで月1万円稼ぎたい」は達成したいことです。一方で、「自分の経験や考えを文章として残したい」は人生の終着点に近いかもしれません。
「絵を描きたい」はやりたいことです。しかし、「自分の世界を作品として残したい」と考えるなら、それは人生の終着点に近づきます。
この言い換えをすると、目先の評価や収入だけではなく、自分がどこへ向かいたいのかを考えやすくなります。もちろん、人生の終着点をはっきり決める必要はありません。むしろ、最初はぼんやりしていて当然です。
ただ、「最後にどんな状態でありたいか」と問い直すことで、今やっていることの意味が見えてくる場合があります。
やりたいことが見つからないときは、目先の仕事や活動だけでなく、人生全体の方向から考えることも有効です。
「挑戦したいこと」は、未知への興味や成長欲に反応している
「やりたいこと」を「挑戦したいこと」と言い換えると、未知への興味や成長したい気持ちが見えてきます。
挑戦したいこととは、「まだできないけれどやってみたい」「不安はあるけれど試したい」「自分を変えるために取り組みたい」という気持ちです。
たとえば、次のようなものです。
- ブログを始める
- 絵を投稿する
- 副業に挑戦する
- 動画を作る
- 資格の勉強を始める
- 人前で話す
- コンテストに応募する
- 未経験の仕事に応募する
- 自分の商品を作る
この言葉が向いているのは、「今の自分にはまだ足りないけれど、やってみたい」という感覚がある人です。挑戦したいことは、今の能力だけで判断しません。むしろ、今の自分を少し超える行動です。
そのため、不安も出ます。
- 失敗したらどうしよう
- 続かなかったらどうしよう
- 人に見られたら恥ずかしい
- 今さら始めても遅いのではないか
こうした不安が出るのは自然です。挑戦は、現在の自分を少し外へ出す行為だからです。ただ、挑戦したいことがあるなら、それは内面が変化を求めているサインでもあります。最初から大きく始める必要はありません。
小さく試すことで十分です。
- ブログなら1記事を書く
- 絵なら1枚投稿する
- 動画なら短いものを1本作る
- やりたかった仕事に近い副業やアルバイトを試す
挑戦したいことは、やりたいことの入口になります。行動しながら、自分に合うかどうかを確かめていけばよいのです。
「野望」は、強い欲求や上昇志向に反応している
「やりたいこと」を「野望」と言い換えると、強い欲求や上昇志向が見えてきます。
野望とは、「もっと大きくなりたい」「成功したい」「影響力を持ちたい」「見返したい」「自分の力を証明したい」という強い気持ちです。少し強い言葉ですが、人の内面にある自然なエネルギーでもあります。
たとえば、次のようなものです。
- 有名になりたい
- 大きく稼ぎたい
- 自分のメディアを育てたい
- 作品で評価されたい
- 自分の商品を売りたい
- 業界で名前を知られたい
- 人に影響を与えたい
- 自分の存在を証明したい
この言葉が向いているのは、報酬、競争、注目、達成感、承認、影響力などに強く反応する人です。
野望という言葉には、少し悪い印象を持つ人もいるかもしれません。しかし、野望は必ずしも悪いものではありません。強いエネルギーがあるからこそ、継続できることもあります。
たとえば、
起業して大成功したい。
技術で革新を起こし、影響力を持ちたい。
自分の作品を広めたい。
これらは、野望として見れば自然な動機です。
大切なのは、野望を否定しないことです。「そんなことを思ってはいけない」と抑え込むと、自分の本音が分からなくなります。ただし、野望だけで進むと疲れやすい面もあります。他人との比較、結果への焦り、承認欲求に振り回されることがあるからです。
そのため、野望を持つ場合は、「何のためにそれを望むのか」まで見ておくとよいでしょう。野望の奥にある内面を見れば、自分に合うやりたいことがより明確になります。
「勝負したいこと」は、競争心や本気になれる対象を示す
「やりたいこと」を「勝負したいこと」と言い換えると、自分が本気になれる対象が見えてきます。
勝負したいこととは、「ここでは負けたくない」「これなら本気になれる」「自分の力を試したい」という気持ちです。競争心やプライド、挑戦心に関係する言葉です。
たとえば、次のようなものです。
- 文章で勝負したい
- 絵で勝負したい
- スポーツで勝負したい
- 営業成績で勝負したい
- 作品の完成度で勝負したい
- 知識量で勝負したい
- 企画力で勝負したい
- 自分の専門性で勝負したい
この言い換えが向いているのは、ただ楽しいだけではなく、「ここなら本気になれる」という分野を探したい人です。
勝負したいことには、緊張感があります。
- 結果が出る
- 比較される
- 評価される
- 負ける可能性もある
だからこそ、本気度が分かります。ただし、勝負という言葉に疲れる人もいます。その場合は、無理に競争の場へ出る必要はありません。自分のペースで積み上げる方が合っている場合もあります。
勝負したいことは、自分の本気度を確認するための言い換えです。「これなら努力してもいい」と思える対象が見つかるなら、それはやりたいことの有力な候補になります。
言い換えることで、自分の内面の種類が見えてくる
やりたいことを別の言葉に言い換えると、自分の内面の種類が見えてきます。同じ「やりたいこと」でも、どの言葉に反応するかで、動機が変わるからです。
たとえば、次のように整理できます。
| 言い換え | 反応 |
|---|---|
| 達成したいこと | 目標、成果、成長に反応している。 |
| 望むこと | 理想の状態、安心、生活、働き方に反応している。 |
| 果たしたいこと | 責任感、使命感、誰かの役に立ちたい気持ちに反応している。 |
| 人生の終着点 | 最終的な生き方、後悔の少なさ、残したいものに反応している。 |
| 挑戦したいこと | 未知への興味、変化、成長欲に反応している。 |
| 野望 | 成功、注目、影響力、承認、報酬に反応している。 |
| 勝負したいこと | 競争心、本気度、プライド、実力を試したい気持ちに反応している。 |
このように見ると、自分が何に強く反応しているのかが分かります。
たとえば、「望むこと」には反応するけれど、「野望」には反応しない人もいます。その場合は、大きく稼ぐことや有名になることよりも、自分に合う働き方や安心できる生活を優先した方がよいかもしれません。
逆に、「勝負したいこと」や「野望」に強く反応する人は、競争や成果が見える分野の方が力を出しやすい可能性があります。
また、「果たしたいこと」に反応する人は、誰かの役に立つ仕事や、社会的な意味を感じられる活動と相性がよいでしょう。
言葉を変えることは、自分の内面を別の角度から照らすことです。
したがって、やりたいことが分からないときは、言い換えによって自分の反応を観察してみるとよいでしょう。
言い換えた後は、職種や肩書きに結びつける
やりたいことを言い換えた後は、それを職種や肩書き・活動に結びつけることが必要です。
なぜなら、言い換えただけでは、まだ内面の整理にとどまるからです。やりたいことを現実に進めるには、それを社会に表現する手段へ変える必要があります。
たとえば、次のように考えます。
| 言い換え | 職種や肩書き・活動 |
|---|---|
| 「達成したいこと」が強い | 成果が見えやすい職種、資格取得、作品制作、ブログ運営、営業、スポーツ、クリエイティブ活動など。 |
| 「望むこと」が強い | 働き方や生活に合う職種。在宅ワーク、個人事業、事務、ライター、ブログ、手仕事、地域に根ざした仕事など。 |
| 「果たしたいこと」が強い | 教育、福祉、医療、介護、カウンセリング、支援活動、防災、地域活動、情報発信など。 |
| 「人生の終着点」が強い | 作家、研究者、思想家、職人、アーティスト、教育者など、自分のテーマを積み上げられる活動。 |
| 「挑戦したいこと」が強い | 未経験職種、副業、発信活動、創作、資格、起業、コンテスト、スキル習得など。 |
| 「野望」が強い | 起業、営業、商品開発、クリエイター活動、投資、ビジネス系の活動など。 |
| 「勝負したいこと」が強い | スポーツ、営業、創作、ブログ、動画、コンテスト、専門分野、技術職など、成果や評価が見えやすい分野。 |
このように、言葉を変えると、探すべき職種や肩書き・活動も変わります。
重要なのは、「どの言葉が正しいか」ではありません。自分の内面がどの言葉に反応するかです。反応する言葉が見つかれば、そこから職種や肩書きを探しやすくなります。
まとめ|やりたいことは言い換えると見つけやすくなる
やりたいことが分からないときは、「やりたいこと」という言葉だけで考え続けない方がよい場合があります。なぜなら、「やりたいこと」は意味が広すぎるからです。
そこで、別の言葉に言い換えてみます。
- 達成したいこと
- 望むこと
- 果たしたいこと
- 人生の終着点
- 挑戦したいこと
- 野望
- 勝負したいこと
このように言い換えることで、自分の内面がどこに反応しているのかが分かりやすくなります。
補足すると、どの言葉が一番よいという話ではありません。人によって反応する言葉は違います。
また、一つに絞る必要もありません。
- 「望むこと」と「挑戦したいこと」が重なる人もいます
- 「果たしたいこと」と「人生の終着点」が近い人もいます
- 「野望」と「勝負したいこと」が強く結びつく人もいます
大切なのは、言葉を変えることで、自分の内面を細かく見ることです。まずは、今回の7つの言葉を使って、自分に問いかけてみてください。
- 自分は何を達成したいのか
- 何を望んでいるのか
- 何を果たしたいのか
- 人生の終着点として、どこに向かいたいのか
- 何に挑戦したいのか
- どんな野望があるのか
- 何で勝負したいのか
この問いに答えていくと、「やりたいこと」は少しずつ具体的になります。
そして、その答えを職種や肩書きに結びつけたとき、自分の内面を社会に表現する道が見えてきます。
やりたいことは、最初から一つの言葉で見つかるとは限りません。
言葉を変えながら、自分の内面を見ていくことで、少しずつ形になっていきます。
- 「やりたいこと」は意味が広いため、別の言葉に言い換えると見つけやすい
- 「達成したいこと」は目標や成果に反応している
- 「望むこと」は理想の状態や生活に反応している
- 「果たしたいこと」は責任感や使命感に反応している
- 「人生の終着点」は最終的な生き方に反応している
- 「挑戦したいこと」は未知への興味や成長欲に反応している
- 「野望」は成功、承認、影響力への欲求に反応している
- 「勝負したいこと」は競争心や本気度に反応している
- 言い換えた後は、職種や肩書きに結びつけることが重要












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