「やりたいことが見つからない」
「やりたい仕事が分からない」
このように感じていないでしょうか。考えても分からず、探しても見つからない状態が続くと、何を手がかりにすればよいのかも分からなくなります。
しかし、その原因は、やりたいことがないのではなく、自分の内面が十分に言語化されていないことにあるのかもしれません。
人の内面には、次のような複数の気持ちがあります。
- 好きなことをしたい
- 生活を安定させたい
- 誰かに認められたい
- 社会とつながりたい
- 自分らしく生きたい
- 過去の経験を生かしたい
- 失敗したくない
たとえば、「小説を書きたい」と思っていても、「それで生活できるのか」「今さら始めても遅いのではないか」という気持ちがあると、行動できなくなることがあります。
これは、やりたいことがないのではありません。「書きたい気持ち」と「生活を安定させたい気持ち」「失敗したくない気持ち」がぶつかっている状態です。
だからこそ、まず必要なのは、自分の内面を言葉にして整理することです。そして、言語化した内面を表現できる職業や肩書きを探すことで、やりたいことは少しずつ具体的な形になっていきます。
本記事では、やりたいことを「自分の内面を社会に表現すること」と捉え、内面を言語化し、それに合う職業や肩書きを探す方法をシンプルに解説します。
本記事を読み終えるころには、「何を探せばよいのか」「まず何を試せばよいのか」が見えやすくなるはずです。
やりたいことは、内面を整理し、それを表現する手段として職業や肩書きを探すことで見つけやすくなります。
やりたいこととは
やりたいこととは、自己表現を通じて社会に働きかけることです。したがって、自分に合う自己表現の手段が見つかれば、やりたいことが見つかったといえます。
やりたいこととは何なのか
「やりたいことは何か」と問われると、多くの人は、自分の希望や願望を社会の中で実現したいと考えるものです。それは、自分らしさや価値観を表現しながら、世の中に何らかの影響を与えたいという思いでもあります。
したがって、やりたいことは、自分の内面を表現できる手段が見つかった時点で成立すると考えられます。
そして、その自己表現の手段は、職業や肩書きから探すのが有効です。職業や肩書きは社会との接点を持ちやすいため、どのように活動していけばよいのかが具体的になります。
やりたいことは自己表現の手段が見つかること
やりたいことが見つかると、心の奥から納得できるような実感が生まれます。それは、まるで具体的な財産を手に入れたような感覚です。
たとえば、長年探し求めていたものが、ようやく自分の手元に届いたときの満足感に似ています。
また、「もし現在の知識を持ったまま過去に戻り、人生をやり直せるとしたら」と考えたときに感じるような、大きな価値や可能性をもたらすものでもあります。
現実に過去へ戻ることはできません。しかし、これからの人生で自分の内面を表現するための手段を探すことはできます。
やりたいことを見つけるための基本的な考え方
やりたいことを見つける方法は、大きく分けると次の2つです。
- 自分の内面を言語化する
- 言語化した内面を表現できる職業や肩書きを探す
内面の言語化

「好きなことは何か」だけでは、答えが出ない場合があります。なぜなら、人の内面には、好き嫌いだけでなく、感情、価値観、将来への希望、不安、過去の経験、他人から認められたい気持ちなどもあるからです。
「好きなこと」といった直ぐに答えられる内面はあります。でも、分かっているようで整理されていない内面もあります。感情・価値観・欲など、思いつくまま今考えていることを書いていくことで、内面を言語化していきます。後述の内面表を参考にしてください。
言語化の媒体は、いつでも書けるものがよいでしょう。A6ノートなどで十分です。
これら内面を書き出して言葉にすることで、自分は何を求め、何を避け、どのような形で社会と関わりたいのかが分かりやすくなります。さらに、言語化した内面は、職業や肩書きを探す手がかりになるだけでなく、何かを選ぶとき迷ったときに判断を見直す基準にもなります。
たとえば、「これから挑むことが簡単ではなくても、自分の内面が納得できることなら取り組んでみる」「自分の求めていることと大きく食い違うなら見送る」というように、進むかどうかを判断しやすくなります。
内面の表現手段を探す
内面を言語化したら、それを表現できる手段を探します。探し方には、次の3つのアプローチがあります。手順は、2通りです。
3アプローチ
- 職業を探す:「これだ!」と思える職業を見つけてください。職業は、すでに社会との接点が確立しているため、その職業に就くことで、世の中に働きかけられます。つまり、職業には、すでにやりたいことを実現するための道筋があります。自分の内面に合う職業が見つかったら、必要な知識や技術を身につけ、就職・転職活動へ進みます。
- 肩書きを名乗る∶自分に合う肩書きを探すときは、実際に活動している人の肩書きを見ていきます。自分が求めていた肩書きが見つかったら、その人がどのような活動をしているのかを調べます。活動内容にも興味を持てるなら、必要な知識や技術を身につけます。実際の活動が人に説明できる内容になり、仕事につなげていく段階になったら、その肩書きを名乗ります。
- 肩書きを作る∶もし気に入った肩書きが見つからないのなら作ります。先ずは気になる対象を決めます。その対象とは、人・物・動物・自然・仕組み(科学など)・システム(技術や方法)、社会活動など、世の中に存在するものごとです。もともとあった好きなことや興味あることでよいです。次にその対象に関わるために必要な表現手段を、9つの表現方法の中から選んでください。そして、その対象と表現手段に納得したら活動開始です。活動内容が人に説明できる程度まで具体的になり、必要な知識や技術も身につき趣味といえるものになったら、それに合った肩書きを名乗り、仕事へつなげていきます。対象を決め、表現方法を選び、活動を形にしていく一連の過程も、やりたいことの一部だといえるでしょう。
手順
内面に合う表現手段は、次の順番で探します。
- 職業を探す
- 肩書きを探す
- 肩書きを作る
まずは職業を探すことをおすすめします。職業は社会の中での役割や働き方が確立しているため、自分が何をすればよいのかが分かりやすいからです。
探しても見つからない、または職業だけでは自分の内面を十分に表現できないと感じたら、肩書きを探します。既存の肩書きにも納得できるものがなければ、自分で肩書きを作ります。
ただし、必ず完全に順番どおり進めなければならないわけではありません。最初から気になる肩書きがあるなら、その活動内容を調べるところから始めてもよいでしょう。
また、内面が完全に言語化されていなくて、モヤモヤした状態で探しても問題ありません。職業や肩書きを知ることで、「この職業は自分の内面そのものだ」「こういうものを探していた」と気づく場合もあるからです。そのため、内面の言語化と表現手段を探すことは、並行して進めるのが効率的です。
ここまでの内容を踏まえて、具体的な手順をSTEP形式で解説します。
内面の言語化
基本的に自問自答を使った内省によって内面の言語化を行っていきます。しかし、この作業は時間がかかる場合もあります。したがって、内面スコアリング法で暫定的に行います。
各内面
内面は社会と関わる中で形づくられます。そのため、内面は非常に複雑になっていき、とらえどころがありません。そこで本記事では、シンプルに内面を10個から捉え直します。これらは、人が日常的に感じている「好き」「価値観」「過去の経験」などを分類したものです。
その10個の内面の中で、「今の自分は何の内面を優先しているのか?」という問いで見直してみます。これで、内面の言語化の手がかりにしてください。
| 内面 | 特徴 |
|---|---|
| 💖 好きなこと | 好きなことは、自身の内面の中で最も具体的(物理的)に表現しやすく、やりたいこと探しの王道です。そのため、まずは好きなことを探すことをおすすめします。「好きなこと」は、「人物、生物、もの、仕組み、自然」と、全ての「ものごと」が対象になります。 |
| 🎨 好みや興味 | 好奇心が旺盛で感覚的な内面といえます。新しく挑戦するにはよい内面で、「好きなこと」になるきっかけの内面でもあります。たとえば、「やりたいことリスト100」などの中の一つ一つが該当します。 ただ、一つに絞れるかが問題です。 |
| 😊 感情 | 喜び・悲しみ・怒り・恐怖など。感情を表現できる表現方法を探します。職種では、芸術・クリエイティブ系が向いているかもしれません。しかし、教育・医療・法務など、感情に流されては駄目な職種は不向きと言えます。 |
| ⚖️ 価値観 | 人生で大切にしている理想や信念、人生の考え方のことです。それを実現できそうな表現方法を探します。職種では、教育・医療・法務など、社会的意義のある職種と相性が良いです。 |
| 🧍 自己評価やアイデンティティ | 自分をどう見ているか。どう見られているか。自己評価を上げたり、アイデンティティを強化してくれるような表現方法を探します。他者からの承認や役割を重視する職種を探すことになります。 |
| 🎯 将来の夢や目標 | 将来こうなりたいという理想像を出発点に、それを実現できそうな職種や肩書きを選ぶ流れになります。方向性がやや漠然としている点では、「価値観」と似た性質を持っています。 |
| 🧠 理性 | 合理的・論理的な考えを第一にしている内面です。世間の情勢に合わせたり、現実的に考え、安定的に稼げる仕事を優先したりします。年収・才能やスキルやコスパ・タイパなどで、職種や肩書きを決めることになります。 |
| 📜 自分の過去 | 経験や記憶から学んだこと。過去を引きずるイメージです。自身が「この表現方法なら過去を精算できる」と思えればよいです。トラウマや成功体験の影響で職種を決めることになります。また、過去学んで得たことやスキルもここに入ります。これを自分の表現手段として活かすのもよいでしょう。 |
| 🔥 欲(衝動) | 本能的な欲求に動かされるタイプ。報酬、競争、注目、勝負、挑戦、達成感などへの強い反応が特徴です。何かをしたい、手に入れたいという強い気持ちを満足させてくれる職種や肩書きを探します。 |
| 🌀 モヤモヤする | 「よくわからない」「言語化できない」という状態も、立派な内面のひとつです。たとえ内面が言語化されていなくて明確でなくても、職種や肩書きを探していく過程の中で、見つかった職種や肩書きが「これこそが自分の内面を象徴している」と感じる可能性があります。このモヤモヤしていることを、ノートに書いていきましょう。心が整理されて、やりたいことが言語化されるかもしれません。 |
基本の方法
最初に、自問自答を中心に内省を行い、内面を言語化します。難しく考える必要はありません。A6ノートやメモ帳など、いつでも書けるものを使い、思いついたことを書いていきます。
たとえば、次のような自問が出てくるでしょう。
- 何をしていると楽しいのか
- 何に興味が向くのか
- どのようなときに喜びを感じるのか
- 何に違和感や怒りを覚えるのか
- どのような人になりたいのか
- 将来どのように暮らしたいのか
- 何を人に伝えたいのか
- 過去の経験をどのように生かしたいのか
- 何を失うのが不安なのか
- 本当は何を試してみたいのか
前向きな気持ちだけでなく、不安や迷いの質問も書き出します。一部の気持ちだけを本心として扱うのではなく、相反する気持ちも含めて言葉にすることが重要です。
それらに答えて、「文章を書きたい」という気持ちのほかに、「収入を安定させたい」「失敗して恥をかきたくない」という気持ちがあるなら、それも自分の大切な内面です。したがって、「文章を書きたいが、収入を安定させたいし、失敗して恥をかきたくない」という内面でも、自分がそのように思っているなら、これをもとに職業や肩書きを探していくことになります。
すぐに答えが出ない場合もあります。それでは前に進めないので、以下の方法で暫定的に内面スコアリング法で内面の言語化を試みます。
内面スコアリング法
内省では内面の特定に時間がかかるため、一歩も先に進めなくなる可能性もあるので、暫定的に行う方法です。
以下の10項目について、「今の自分にどれくらい当てはまるか?」 を直感で点数化してください。
各項目 0~5点で採点します。
0点:まったく当てはまらない
1点:あまり当てはまらない
2点:どちらかといえば当てはまらない
3点:どちらかといえば当てはまる
4点:かなり当てはまる
5点:とても強く当てはまる
手順1:質問項目を見る
下記の質問項目を眺めてみてください。
| 各内面 | 質問 |
|---|---|
| 1💖 好きなこと | 「これはやっていて楽しい」と思える対象(もの・人・仕組みなど)がはっきりある。今、一番好きなことを挙げよ。 |
| 2🎨 好みや興味 | 好奇心が強く、気になることにはすぐ手を出したくなる。やってみたいこと100を書いてみる。 |
| 3😊 感情 | 喜び・怒り・悲しみなど、自分の感情を強く表現したいことがある。嬉しいこと、何に怒るか、どんな時に悲しくなるか、挙げよ。 |
| 4⚖️ 価値観 | 「信念や理想を持ち、それを大切にしているがある。「こうあるべき」を挙げよ。 |
| 5🧍 自己評価・アイデンティティ | 「自分はこういう人だ」という自己像や、他人からの承認を重視しているがある。他人からどう見られたいか挙げよ。 |
| 6🎯 将来の夢や目標 | 「将来こうなりたい」という理想像がある。将来の夢や目標を挙げよ。 |
| 7🧠 理性 | 安定や効率を優先したいなど、現実的・合理的な考えを優先したいことがある。現実・合理的でありたい部分を挙げよ。 |
| 8📜 過去の経験 | 過去の成功や失敗が強く影響していて、それを乗り越えたい/活かしたいと思うことがある。学んだことやトラウマ・後悔を挙げよ。 |
| 9🔥 欲(衝動) | 報酬・競争・注目・勝負・挑戦などに突き動かされることがある。どんなことに興奮するか挙げよ。 |
| 10🌀 モヤモヤ | 「よくわからないけど気になる」「言葉にできない気持ち」が強くある。何でもよいから言葉にしていく。 |
点数を付ける
点数を付けます。
手順
- 10項目すべてに 0~5点をつける
- 点数の確認
- 上位3つの内面が「あなたが今、特に優先している内面」になります
- 1位が 核となる内面、2~3位が 補助的に働く内面です。補助的とはいえ、この内面も納得しなければ、やりたいことは見つかりません
集計結果の読み取り
以下を参考にしてください。
- 例①:「好きなこと=5点」「理性=4点」「価値観=4点」
→ 好きなことを中心に、理性的な判断や自身の価値観に合った職種を探します。 - 例②:「過去=5点」「モヤモヤ=4点」「感情=4点」
→ 過去の体験やトラウマを整理しながら、自身が「これだと思える」表現手段としての職種を探します。モヤモヤや感情も留意します。 - 例③:「欲=5点」「夢=5点」「好み=4点」
→ 強いエネルギーで挑戦し、夢を追いかけられる職種や肩書きを探します。好みも重要です。
以上で、暫定的に優先する内面を特定し、職種・肩書き探しの活動をします。また、より精度を高めるため、気づきを多く得るために、今後も内省の繰り返しを行います。また判断材料を増やすために、読書を習慣にするとよいでしょう。
言語化した内面に合う職業や肩書きを探す作る
内面を言語化できたら、それをもとに社会の中で表現できる職業や肩書きを探します。また、内面が完全に分からなくても探し始めてよい場合もあります。
探し方には、次の3つがあります。
- 既存の職業から探す
- 既存の肩書きから探す
- 自分に合う肩書きを作る
基本的には、職業、既存の肩書き、自作の肩書きという順番で探します。
職業を探す
最初に、自分の内面を表現できそうな職業を探します。職業は、仕事として社会に存在する役割です。収入、雇用、事業、依頼、サービスの提供などと結びついています。
たとえば、営業職、事務職、看護師、保育士、ライター、デザイナー、プログラマーなどがあります。
職業には、すでに社会との接点や仕事の進め方があります。そのため、やりたいことへの道筋が明確になります。必要な資格、技術、経験、就職先なども探しやすいです。
このときは、単に「収入がよく、就職できそうな職業」を探すのではなく、次のように考えてください。
自分の内面を最も表現できる職業は何か?
たとえば、「人の成長を支えたい」「知っていることを分かりやすく伝えたい」という気持ちが強ければ、教師、講師、研修担当者、キャリア支援職などが候補になります。
「自分の考えを文章にしたい」「物事を整理して伝えたい」という気持ちが強ければ、ライター、編集者、ブロガー、研究者などが候補になるでしょう。
下記の職業探しの記事を参考にしてください。
肩書きを探す
何度探しても納得できる職業が見つからない場合は、肩書きを探します。
肩書きは、自分が社会に向けて掲げる活動のテーマや名称です。
自分の活動、専門性、関心、表現したい内容に合わせて名乗るもので、必ずしも収入や既存の職業分類と一致するとは限りません。
たとえば、次のような肩書きがあります。
- 〇〇ブロガー
- エッセイスト
- ライフスタイル発信者
- 〇〇クリエイター
- 〇〇コレクター
- 〇〇表現者
- 〇〇研究家
ブロガー、エッセイスト、作家、研究者などは、活動の形によって職業にも肩書きにもなります。また、職業名をそのまま肩書きとして名乗る場合もあります。
収入を得る仕事として社会に認識されている場合は職業に近くなり、自分の活動テーマや社会に向けた看板として名乗る場合は肩書きに近くなります。
気になる肩書きが見つかったら、その肩書きを名乗っている人が、実際にどのような活動をしているのかを調べます。現実を知っても、その活動への興味が続くなら、自分でも小さく試してみます。
肩書きを作る
既存の職業にも肩書きにも納得できるものがなければ、自分で肩書きを作ります。まずは、自分が関わりたい対象を決めます。次に、その対象とどのような方法で関わるのかを「9つの表現方法」から考えます。参考例として、「車のタイヤやホイール」というマニアックな対象を挙げます。
関わりたい対象
まずは、自分が関わりたい対象を決めます。対象は、人、物、動物、自然、科学、技術、方法、仕組み、社会活動など、世の中に存在するものであれば何でも構いません。もともと好きだったものや、繰り返し興味を持ってしまうものでもよいでしょう。
9つの表現方法
次に、その対象とどのような方法で表現するかを考えます。ここで利用するのが、次の「9つの表現方法」です。
9つの表現方法とは、人が何かを表現したり、成果を生み出したりする方法を、大きく9つに分けたものです。
各表現スタイル
- 💪 身体:身体の見た目・パフォーマンス・技能で表現する
- ⚙️ 行動:行動による成果や実行力という無形で表現する
- 💞; 対人:対話・指導・奉仕・ケアなど、人との関わりで表現する
- 🍳 飲食物∶料理で表現する
- 🎵 音:音楽・音声など音を通じて表現する
- 🎥 映像:映像作品・動画で表現する
- 🛠️ 物づくり:プロダクトや構造物の制作といった物体で表現する
- 🖼️ 静止画:イラスト・写真などで表現する
- ✍️ 記述言語:文章・論理記号を執筆し表現する
※気になる対象の表現手段を、この中の方法から選びます。一番使える方法は、記述言語です。
参考対象:車のタイヤやホイール
たとえば、車のタイヤやホイールに強い興味があるとします。
物づくりで表現するなら、タイヤやホイールの開発や製作に関わる道があります。記述言語で表現するなら、自動車関連のライターや専門ブロガーとして情報を発信できます。行動で表現するなら、タイヤやホイールに関する事業を始めることも考えられます。
このように、「何に関わりたいのか」と「どのような方法で表現したいのか」を組み合わせることで、自分なりの活動が見えてきます。活動内容が人に説明できる程度まで具体的(趣味といえるレベル)になり、必要な知識や技術も身についてきたら、それに合う肩書きを名乗ります。
肩書きを考え、必要な技術を身につけ、活動内容を充実させていく一連の過程も、やりたいことの一部といえるでしょう。
内面が完全に分からなくても探し始めてよい
自分の内面を完全に言語化してからでなければ、職業や肩書きを探してはいけないわけではありません。
完全に言語化していなくてモヤモヤした状態でも、職業や肩書きを見ている途中で、
- 「この職業は、自分が求めていたものに近い」
- 「この活動を見て、自分が何をしたかったのか分かった」
と気づくこともあるからです。
したがって、内面の言語化と職業・肩書き探しは、並行して進めても問題ありません。
内面を言語化すると探す方向が分かり、職業や肩書きを調べると自分の内面に気づきます。この2つを行き来することで、やりたいことが次第に具体化していきます。
興味が続くか確かめる
気になる職業や肩書きを見つけても、絶対の確信になるわけではありません。まずは、仕事内容、必要な技術、働き方、収入、実際に活動している人などを調べ、興味が続くかどうかを確認します。
一時的な憧れであれば、詳しく調べるうちに興味が薄れることがあります。その場合は、無理に選ばず、別の職業や肩書きを探します。
このとき、以下のようなことを留意して、STEP1の「内面の言語化」に戻って内省しなおします。
- 自分の強い気持ちを表現できるか
- 大切にしたい価値観と合っているか
- 不安があっても試してみたいと思えるか
- その活動を続ける自分に納得できるか
反対に、調べるほど興味が深まり、「自分でもやってみたい」という気持ちが続くなら、有力な候補です。
読書を試みる
自分に合う職業や肩書きが見つからない・確信できない場合は、読書をおすすめします。見つからなかった原因は、やりたいことが存在しないからではなく、自分自身の視野が狭かったからかもしれません。
視野が狭いと、物事の捉え方や解釈にも限界があります。しかし、読書によって新しい考え方や生き方を知ると、これまでとは違う視点から物事を見られるようになります。
以前は興味を持てなかった職業や肩書きでも、新しい解釈が加わることで、自分の内面に合うものだと気づく場合があります。また、満足しなかったことに、様々な解釈が加わり、納得するようにもなります。
それがいつ起こるかは分かりません。しかし、気づいたときには、「そうだったのか!」と声に出したくなるほど、はっきり分かることです。よく言われる「点と点がつながる」という生理的につながる感覚がある場合もあります。
ただし、気づくまでには時間がかかり、偶然の要素もあります。だからこそ、読書を習慣にすることが大切です。
どのような本でも構いません。まずは、1日5分読むことから始めましょう。

小さく一歩を踏み出す
候補が見つかったら、実際に行動します。
活動開始前では、本当に自分に合っているかどうかまでは分かりません。小さく試すことで、想像と現実の違いが見えてきます。
職業の場合
選んだ職業に必要な資格、技術、経験を調べます。そのうえで、次のような方法から始めます。
- 必要な知識や技術を学ぶ
- 就職・転職サイトで求人を見る
- アルバイトや副業で経験する
- 講座や職業訓練を利用する
- 経験者の話を聞く
- 応募に必要な準備をする
最初から就職や転職を決断する必要はありません。仕事内容を詳しく調べ、体験できる方法から始めてもよいでしょう。
下記の職業探しの記事を参考にしてください。
肩書きの場合
肩書きを名乗ることを前提に、活動内容を作っていきます。
- 自分の活動テーマを言葉にする
- 必要な知識や技術を調べる
- 記録やメモを残す
- 文章や作品を少しずつ作る
- 活動内容を人に説明できる形にする
- 発信したくなったら肩書きを名乗って発信する
たとえば、「ブロガー」という肩書きが気になるなら、自分の関心をテーマにして記事を書きます。「作家」が気になるなら、短い文章や物語を書くところから始めます。
実際に活動し、その経験を重ねることで、やりたいことへの確信はより強くなります。ただし、活動を続けながら自分の内面と照らし合わせ、必要に応じて軌道修正することも大切です。
Q&A
やりたいことに関して、ありそうなQ&Aを3つ挙げておきます。
- 職種・肩書きが見つからなかった場合は?
- 好きなこと(テーマ)をやりたいが歳を取りすぎたと感じるがどうすべきか?
- やりたいことがあるのに、悩みで進めない時がある|悩みをどう扱えばよいか?
まとめ
やりたいことが見つからないときは、好きなことや職業名だけを考え続けるのではなく、まず自分の内面を言語化してみてください。
人の内面には、好きなこと、興味、感情、価値観、過去の経験、将来への希望、不安など、複数の気持ちがあります。それらを言葉にすることで、自分が何を求めているのかが分かりやすくなります。
そのうえで、次の順番で探します。
- 内面を言語化する
- 内面を表現できる職業を探す
- 職業で見つからなければ肩書きを探す
- 既存の肩書きにもなければ自分で作る
- 興味が続くかを確認する
- 小さく活動を始める
- 実感をもとに軌道修正する
やりたいこととは、初めから完成した答えとして心の中に存在するものではありません。自分の内面を言葉にし、それを表現できる職業や肩書きを探し、実際に行動することで形になっていくものです。
言語化した内面は、職業や肩書きを探す手がかりになるだけでなく、選択に迷ったときの判断基準にもなります。
まずは、今考えていることをノートに書き出してみてください。そして、自分の内面を表現できそうな職業や肩書きを、一つずつ調べるところから始めましょう。
- やりたいことが見つからない原因は、内面が整理されていないことです
- 内面を言語化すると、自分の方向性が見えやすくなる
- やりたいことは自己表現として考えると具体化しやすい
- 内面を表現する手段は、職業や肩書きを探すことで見えてくる
- 職業は社会での役割、肩書きは自分が掲げるテーマ
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職業探しの記事
就職・転職サイト
やりたいことは、悩んでいると余計に見つかりにくいものです。まずは世の中にある職業を知り、その中から自分の内面を表現できそうなものを探してみてください。就職・転職サイトは、そのための具体的な入口になります。今すぐ就職や転職するつもりがなくても、職業を知るだけで「自分はこういう役割に興味があったのか」と気づけることがあります。
やりたいことが見つからない人は、まず「職業を知ること」から始めるのがおすすめです
悩んでいるのは、知っている仕事の範囲が狭いからかもしれません。しかし、就職・転職サイトを見ると、社会にある職業を幅広く知ることができます。
就職・転職サイトは求人に応募するためだけではなく、「どんな職業があるのか」を知り、「自分のテーマをどの職業で表現できるのか」を考えるためにも使えます。また、どんな肩書きで活動していくかを考えるうえでも参考になります。
詳しくは、
「就職・転職求人サイトは図鑑になる|やりたいことがわからない人の仕事さがし」
で解説しています。















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