「やりたいことが見つからない」と感じるとき、多くの人は「好きなこと」や「得意なこと」から探そうとします。
もちろん、それも大切です。
しかし、もう一つ重要な視点があります。
それが、職種と肩書きの違いです。
やりたいことを考えるとき、「何の仕事をするか」だけを見ていると、なかなか答えが見つからないことがあります。なぜなら、仕事には社会の中で求められる役割があり、一方で、自分が社会に対して掲げたいテーマもあるからです。
たとえば、「ライター」は職種として考えられます。文章を書くことで、情報や考えを社会に届ける役割があるからです。
一方で、「社会派ライター」「思想系ライター」のような言葉は、肩書きに近くなります。これは、自分が何をテーマにして社会と関わるのかを示しているからです。
本記事では、やりたいことを見つけるヒントとして、職種と肩書きの違いを整理します。さらに、就職・転職サイトを「求人を探す場所」だけでなく、「職種を知る図鑑」として活用する考え方も紹介します。
読むことで、「自分はどんな役割で社会と関わりたいのか」「どんなテーマを掲げたいのか」が整理しやすくなります。そうすることで、やりたいことが見えやすくなります。
やりたいことを見つけるには、職種で社会との接点を見つけ、肩書きで自分のテーマを明確にすることが重要です。
職種とは「社会での役割」のこと
職種とは、社会の中で求められる役割のことです。理由は、職種には「何をする人か」という機能があるからです。会社や組織、仕事の現場では、誰がどの役割を担うのかが必要になります。その役割を表す言葉が職種です。
たとえば、次のようなものは職種として考えやすいです。
- 営業職
- 事務職
- 看護師
- 保育士
- Webライター
- プログラマー
- デザイナー
- パーソナルトレーナー
- フィットネスインストラクター
- 介護士
- 講師
- カウンセラー
これらは、社会の中で「何をする人か」が比較的明確です。つまり、職種は自分だけの名乗りではなく、社会側から見ても役割が分かる言葉です。
やりたいことを仕事にしたい場合、この「職種」の視点はとても重要です。なぜなら、自分の内面だけでは仕事にならないからです。仕事にするには、社会との接点が必要です。
たとえば、「文章を書くのが好き」という気持ちがあったとしても、それだけでは仕事としては曖昧です。しかし、「Webライター」「編集者」「ブロガー」「コピーライター」などの職種として考えると、社会の中でどのように役立てるのかが見えやすくなります。
つまり、職種とは、自分の内面を社会に接続するための役割です。
肩書きとは「社会に掲げるテーマ」のこと
肩書きとは、自分が社会に対して掲げるテーマのようなものです。理由は、肩書きには「自分は何を大切にして活動する人なのか」という意味が含まれるからです。
職種が社会での役割だとすれば、肩書きは自分の方向性や世界観を示す言葉です。
たとえば、次のような言葉は肩書きに近くなります。
- 思想家
- 冒険家
- 〇〇研究家
- ライフスタイル発信者
- ボディビルダー
- 武道家
- 〇〇収集家(コレクター)
これらは、必ずしも会社の求人票にそのまま載る職種とは言えません。しかし、「その人が何をテーマにしているのか」は伝わります。
たとえば、「収集家」という言葉は、一般的な職種とは言いにくいです。しかし、その人が社会に対して掲げているテーマとしては、非常に分かりやすい言葉です。実際にその肩書きで収益が発生している場合でも、実務上の職種は「動画配信者」「企画者」「物販」「コンテンツ制作者」などであり、「収集家」は看板やテーマに近い言葉になります。
このように、肩書きは仕事そのものではなく、自分の活動の意味を示すものです。
やりたいことを見つけるうえでは、肩書きも大切です。人は社会的な役割だけでなく、「自分は何を掲げて生きたいのか」によっても動くからです。職種だけでは、自分らしさが見えにくいことがあります。肩書きだけでは、仕事としての役割が曖昧になることがあります。
だからこそ、職種と肩書きの関係を考えることが必要です。
職種と肩書きが混ざると、やりたいことが分かりにくくなる
やりたいことが見つからない原因の一つは、職種と肩書きが混ざっていることです。理由は、「仕事としての役割」と「自分が掲げたいテーマ」を同じものとして考えてしまうと、判断が曖昧になるからです。
たとえば、「ソムリエ」のような言葉は分かりやすい例です。一般的には職業のように見られることがありますが、ワインの専門性を示す肩書きとして整理すると分かりやすくなります。実際の職種としては、レストランサービススタッフ、飲料サービス担当、ホールスタッフなどの役割があり、その人にソムリエという専門性が付くと考えると整理しやすくなります。
このように、世間では職種と肩書きが曖昧に使われています。そのため、自分のやりたいことを探すときも、混乱しやすくなります。
大切なのは、次のように分けることです。
- 職種=社会での役割
- 肩書き=社会に掲げるテーマ
この2つを分けると、「自分はどんな役割で働きたいのか」と「その働きにどんなテーマを掲げたいのか」が整理されます。
就職・転職サイトは「職種を知る図鑑」として使える
やりたいことを見つけたいなら、就職・転職サイトを「求人を探す場所」としてだけでなく、「職種を知る図鑑」として使うのがおすすめです。就職・転職サイトには、社会で実際に求められている職種が大量に掲載されているからです。
仕事としてのやりたいことを探そうとしても、知っている職種の範囲でしか考えられません。しかし、求人サイトを見ると、自分が知らなかった職種や、名前は知っていてもよく知らなかった職種に出会えます。
たとえば、文章を書くことに興味がある人なら、求人サイトを見ることで次のような職種にあらためて気づくかもしれません。
- Webライター
- 編集者
- コピーライター
- コンテンツディレクター
- 広報担当
- マーケティング担当
- メディア運営スタッフ
絵やデザインに興味がある人なら、次のような職種に出会うかもしれません。
- イラストレーター
- グラフィックデザイナー
- Webデザイナー
- UIデザイナー
- DTPオペレーター
- キャラクターデザイナー
人と関わることに興味がある人なら、次のような職種を知るきっかけになります。
- 営業職
- カウンセラー
- キャリアアドバイザー
- 講師
- コーチ
- 人材コーディネーター
- 生活支援員
就職・転職サイトは、今すぐ転職する人だけのものではありません。やりたいことがわからない人にとっては、社会に存在する職種を知るための資料になります。
職種を知ると、自分の内面をどのように社会へ出せるのかが見えやすくなります。つまり、求人サイトは「自分を表現する方法を探す場所」としても使えるのです。
肩書きは、自分のテーマを見つけるために考える
職種を知ることと同時に、肩書きを考えることも必要です。理由は、職種だけを見ていると、自分らしさが消えやすいからです。たとえば、同じライターでも、何を書くかによってまったく違う活動になります。
- 商品を紹介するライター
- 人生について書くライター
- 健康について書くライター
- 仕事選びについて書くライター
- 自分探しについて書くライター
職種は同じでも、掲げるテーマが違えば、活動の意味も変わります。
肩書きを考えるときは、次のような問いが役立ちます。
- 自分は何を伝えたいのか
- どんな悩みに関わりたいのか
- どんな人の役に立ちたいのか
- 自分の経験をどう使いたいのか
- どんなテーマなら長く考え続けられるのか
- 社会に対して、何を掲げたいのか
このような問いに答えることで、自分だけの肩書きが見えてきます。このように、職種と肩書きを組み合わせると、自分のやりたいことはより具体的になります。
やりたいことは「職種」と「肩書き(テーマ)」の組み合わせで見つかる
やりたいことは、職種と肩書き(テーマ)の組み合わせで見つかりやすくなります。なぜなら、職種だけでは社会の役割に偏り、肩書きだけでは自分のテーマに偏るからです。
職種は、社会の中でどのような役割を担うかを示します。
一方で、肩書きやテーマは、自分が何を大切にし、何を表現したいのかを示します。
この2つを組み合わせることで、社会との接点と自分らしさの両方が見えてきます。
たとえば、次のように考えると分かりやすくなります。
| 職種 | 肩書き・テーマ | 見えてくる方向性 |
|---|---|---|
| 作家 | 人生後半の生き方を考える | 50代以降の迷いや再出発を文章で表現する |
| イラストレーター | 独自手法の探求 | 自分だけの描き方や世界観を視覚作品にする |
| トレーナー | 年齢に関係ない強健体づくり | 中高年でも動ける体を作る方法を伝える |
| 料理教室講師 | 昔の家庭料理の再発見 | 日常の料理を学びや表現に変える |
| キャリアアドバイザー | 自分らしい働き方とは | 職種選びを通して、その人の生き方を整理する |
このように、職種と肩書き(テーマ)を組み合わせると、単なる仕事名ではなく、自分が社会に出したい方向性が見えやすくなります。
やりたいことは、「どの職種を選ぶか」だけで決まるものではありません。
自分がどんなテーマを掲げ、その職種を通じて何を表現するのかによっても決まります。
まとめ|職種と肩書きを分けると、やりたいことが見つかりやすくなる
やりたいことが見つからないときは、職種と肩書きを分けて考えることが大切です。
- 職種とは、社会での役割です。
- 肩書きとは、社会に対して自分が掲げるテーマです。
この2つが混ざっていると、「自分は何を仕事にしたいのか」「何を表現したいのか」が分かりにくくなります。しかし、分けて考えると、自分の内面と社会との接点が整理されます。
ちなみに職業は、「仕事として社会に認識され、収入も得られる活動全体」といえるでしょう。
実際に、世間では職種と肩書きはかなり曖昧に使われています。
YouTuber、ブロガー、ソムリエ、思想家、冒険家、研究家などは、職種のように見える場合もあれば、肩書きとして使われる場合もあります。
だからこそ、自分の中で基準を持つことが大切です。
まずは、就職・転職サイトを使って、世の中にどんな職種があるのかを見てみましょう。
求人に応募するためではなく、職種を知るために見るだけでも十分です。
そして、気になる職種が見つかったら、「自分ならどんなテーマを掲げてその職種を表現として使うか」を考えてみてください。
- 職種は社会での役割
- 肩書きは社会に掲げるテーマ
- 職種だけでは自分らしさが見えにくい場合がある
- 肩書きだけでは仕事としての役割が曖昧になりやすい
- やりたいことは職種と肩書きの組み合わせで見つかりやすい
- 就職・転職サイトは職種を知る図鑑として使える
- 気になる職種を見つけたら、自分のテーマと組み合わせて考える
- 職種を知ることで、自分の内面を社会に出す方法が見えてくる
就職・転職サイト
やりたいことは、悩んでいると余計に見つかりにくいものです。まずは世の中にある職種を知り、その中から自分の内面を表現できそうなものを探してみてください。就職・転職サイトは、そのための具体的な入口になります。今すぐ就職や転職するつもりがなくても、職種を知るだけで「自分はこういう役割に興味があったのか」と気づけることがあります。
やりたいことが見つからない人は、まず「職種を知ること」から始めるのがおすすめです
悩んでいるのは、知っている仕事の範囲が狭いからかもしれません。しかし、就職・転職サイトを見ると、社会にある職種を幅広く知ることができます。
就職・転職サイトは求人に応募するためだけではなく、「どんな職種があるのか」を知り、「自分のテーマをどの職種で表現できるのか」を考えるためにも使えます。また、どんな肩書きで活動していくかを考えるうえでも参考になります。
詳しくは、
「就職・転職求人サイトは図鑑になる|やりたいことがわからない人の仕事さがし」
で解説しています。














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