ミニマリズム考

水墨画

当ブログでもミニマリズムを取り上げており、
そのブログ内での考えをまとめてみました。

目次

ミニマリズム

定義

ミニマリズムとは、本質に焦点を絞り、
不必要な要素を排除して完成度を高めるアプローチです。
「最小限主義」とも。

本質とは

物事とは、数学や物理なら数式。

武術の場合は、技や技数。

芸術は、表現・テーマだったりします。

電化製品でも、機能を特化させるために他の機能や部分をそぎ落とします。

どんなものがあるのか

軍事

軍事装備や兵器は、巨大な技術の一部ですが、特にミニマリズム的な思想が顕著に表れています。

絶対に必要な機能を保持しつつ、問題が生じる可能性のある部分や、
不具合が起こりそうな部分は捨てます。

さらに、信頼性の高い「レガシー」な要素を残すことも行われます。

その結果、軍事関連の技術や装備は機能美として際立ち、
それがデザインとしても現れており、しばしばカッコよく、美しいと評価されます。

軍事技術は、ファッションや電子製品など広範な分野に影響を与えており、ロケット、インターネット、コンピュータなど、多くの面でその影響が見られます。

そのため、軍事技術は文明そのものに深く結びついていると言えます。

生物界

生物界は厳密にはミニマリズムではありませんが、生物は不必要な部分を捨てて進化しています。

特化しすぎて「なぜそうなるのか」という生物も存在します。

ライフスタイル

ミニマリズムは、ライフスタイルとして受け入れられております。

その実践者であるミニマリストは、不要と思った物を減らして必要最低限の物で暮らしています。

減らす方法については、各ミニマリストがさまざまなアプローチを取っており、そのテクニックやアイデアは多岐にわたります。

身近でミニマルなもの

各カテゴリーのミニマリズムはどのようなものなのか、下記が一般的な例です。

  • オブジェ :単純な形状や素材で表現されています。
    鑑賞者に様々なイメージを抱かせ楽しませてくれます。
    ミニマルな印象のオブジェに浅草の「金の炎」があります。
  • 時計 :単機能で、余分な要素を取り除いたデザインです。
    身近な物ではチープな腕時計でしょうか。
    シンプルなデザインのダイソーのチープ時計。
    難点は電池。
  • 家具 :単純な形状や素材の美しさを引き立てるデザインです。
    部屋の空間を広く見せたりもします。
    一輪挿しなどインテリア小物、スタンドミラーもこれに含みます。
  • キャンプ用品:外で使用することが前提なので、単一素材で作られたデザインの物です。代表的な物はマルチツールです。
  • ファッション:無駄な装飾を取り除いたデザインが特徴です。
    特定の服がミニマルなデザインであるわけではなく、
    「ミニマルなデザインにする」といったほうがよいのかもしれません。
    ブランドでいうとジルサンダーです。
  • ミリタリー:機能・実用性重視で余分な要素を取り除いているため、
    結果ミニマルなデザインになります。
    無駄な装飾がなく、機能美・実用美を感じるデザインは魅力的です。
    そのため余分な要素を取り除いたミニマルなスタイルとして、
    民間で好まれることが多いです。
    身近な物ではMA1ジャケットです。

ミニマリズムとマキシマリズム

マキシマリズムは存在しない

ミニマリズムに対しては、マキシマリズムという言葉があります。

これには日本語にすると過剰主義といった言葉が使われます。

しかし、このマキシマリズムは、ミニマリズムのような積極的な働きかけることではなく、
結果的に最大・過剰になった現象のことだと考えます。

言い換えれば、これは自然な結果で物事の量が多くなったり、
過剰になったりすることを指し、自然現象に見えるからです。

そのため、こういったことにマキシマリズムという言葉をあてるのは間違っているのではないかということです。

厳密に言えば「マキシマリズム」という哲学やアプローチそのものは存在しないと言えるでしょう。

ミニマリズムの反対語的なものがないからできた造語の可能性があると思います。

実際のところ、出所が不明です。

次は、巨大技術・施設を例にして、マキシマリズムが存在しないことを考察したいと思います。

巨大技術

巨大技術とは、非常に大規模で高度な技術体系やシステムで、巨大なデータセンター、高速鉄道ネットワーク、原子力発電所、超高層ビルの建設、高度な製造プロセスなどを言います。

たしかに、過剰・最大限という意味では、これらはマキシマルといっていいです。

であるなら、巨大技術が存在するならマキシマリズムも言われているはずです。

でも、そんなことは聞いたことがないです。

巨大技術もある部分がコンパクトになったり、問題のある部分や冗長性の高い部分が解決されたり削減されたりすることによって、複雑性や不要な要素が削減されます。

これはミニマル化といえるでしょう。

それでも、巨大で複雑なのは、それが結果だからです。

現段階の科学技術の限界だからという理由もあるかもしれません。

博物館もこれでもかという物量です。図書館もそうです。

蔵書が少ない国会図書館はありえないです。

これらは働きかけてわざと過剰に大量・巨大化・複雑化していません。

結果的にそうなっているだけです。

このように現実に存在する過剰・最大限の存在を見てみると、マキシマリズムなんてないし
ミニマリズムの対義語でも何でもないと思います。

したがって、ミニマリズムを分かりやすくするための対義語として、扱われているのではないかと思えます。

マキシマリスト

もうひとつ対義語としてあるのは、ミニマリストの反対で、最大限の持ち物で暮らす人のマキシマリストです。

しかし、これも好きなものを集めていたら物が大量にあるだけで、主義で過剰を目指しているわけとは思えません。

これもミニマリストを説明するための造語だと思えます。

ちなみに結果的に物が大量にある部屋で、整理整頓されていたら趣味人の部屋と言えます。

ごちゃごちゃで物が多い場合は、何か理由はあるかもしれませんが、単なる汚部屋にしか見えません。

おわりに

このブログはやりたいことを達成する手段として、ミニマリストの考え方を取り上げています。

そのため当記事では、ミニマリズムの概念について整理しました。

その過程で、マキシマリズムという考え方についても考察してみました。

今後もこの記事を出発点にして、ミニマリズムに関連するトピックを取り上げていきたいと考えています

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